【名所江戸百景の今】25景 目黒元不二

名所江戸百景の今

歌川広重が安政3年(1856年)から制作した傑作「名所江戸百景」。現代の東京を散歩しながら、同じアングルを探して写真におさめみました。

25景 目黒元不二

今も富士登山は人気のアクティビティですが、当時は富士山は信仰の対象であり、そこ登るというのは宗教的な意味を持っていました。だから今みたいに登山を趣味にする人だけではなく、老若男女みんなが富士登山に憧れていました。でも足腰の弱い老人にはどうしても無理です。そこで、誰でも富士登山の儀式ができるように、各地にミニ富士山が作られました。その一つがこの元富士です。後に新富士ができるので元富士です。

当時は元富士に登りがなら本物の富士山を眺めることができたようですが、今は元富士は整地されていて、富士山もビル群に隠れてしまっていて面影はありません。跡地に建つマンションの住人だけが、元富士の頂上と同じような景色を毎日見ることができるのかもしれません。贅沢ですね。

参考図書

コメント

タイトルとURLをコピーしました