古代ギリシア

哲学

【書評】存在としての存在の研究『形而上学』アリストテレス

言わずと知れた古代ギリシアの大哲学者アリストテレスの代表作です。彼の研究は広範囲におよんでいて、物理学、心理学、生物学、倫理学、政治学、論理学、などなど、あらゆる学問を追求した恐ろしい程の天才です。その中でも、本書のテーマ...
哲学

【書評】知性に基づく生活こそ最大の幸福『二コマコス倫理学』アリストテレス

古代ギリシアの哲学者アリストテレスの代表作です。アリストテレスは自然学、論理学、政治学といったあらゆる学問分野に通じた「万学の祖」と言われるスーパー哲学者です。本書はその中でも「倫理学」の分野について書かれた本です。人間の...
哲学

【書評】正義とは何なのか、ちゃんと言いなさい!『国家』プラトン

古代ギリシアの哲学者プラトンの、言わずと知れた代表作中の代表作です。読んだことはなくても、イデア論とか哲人統治とか、何となく聞いたことがある人も多いでしょう。タイトルだけ読むと、理想の国家について書かれた政治学がテーマの本に見えますが、意...
哲学

【書評】私は死ぬべく、あなた方は生きるべく『ソクラテスの弁明』プラトン

古代ギリシアの哲学者プラトンの初期対話篇の中でも有名な作品です。プラトンの師ソクラテスが不敬神と若者を堕落させた罪で裁判にかけられた際の、ソクラテス自身の弁明演説の記憶をベースにして、おそらくプラトンの創作も加えて書かれた作品です。ソクラ...
哲学

【書評】美しい話をしてエロスを賛美しよう『饗宴』プラトン

古代ギリシアの哲学者プラトンの有名な対話篇です。悲劇詩人のアガトンの家での宴会の中で行われた、愛の神エロスを讃える演説合戦の様子が描かれています。エロスは人間に美しいものを求める欲求を呼び起こさせる神です。何人かがエロス賛美を語った後に、...
哲学

【書評】あの人が持っている技術には、どんな力があるのか『ゴルギアス』プラトン

古代ギリシアの哲学者プラトンの著書の入門にぴったりの読みやすい本です。初期の対話篇と呼ばれるものの1つで、ソクラテスが3人の人物と対話する形式で話が進みます。相手は3人。弁論術の達人ゴルギアス、その弟子ポロス、政治家のカリクレスです。道徳...
文学

【書評】心狂いて女の衣を身に纏い『ギリシア悲劇 Ⅳ』エウリピデス(下)

ちくま文庫のギリシア悲劇シリーズの最終巻は、古代ギリシアの3大悲劇作家の一人、エウリピデスの後編です。収録されている代表作『バッコスの信女』が書かれたのは彼が何と80歳を超えてからだと言うから驚きです。死後に息子が上演して、一等賞を得たそ...
文学

【書評】可哀そうなこの手よ、剣をお執り『ギリシア悲劇 III』エウリピデス(上)

古代ギリシアの三大悲劇作家の一人、エウリピデスの作品集です。生涯で50年近くにわたって劇を上演し続け、全部で92編の作品を発表したと言われています。意外にも、22回の上演のうち審査員から第一位に選ばれた回数はわずか4回だったようです。解説...
文学

【書評】おお光よ、これがお前の見おさめだ(オイディプス王)『ギリシア悲劇 II』ソポクレス

古代ギリシア三大悲劇作家の一人、ソポクレスの悲劇集です。ギリシア悲劇の最高傑作と言われる『オイディプス王』をはじめとして、アンティゴネ、エレクトラといった名作がおさめられています。ソポクレスは初めて俳優を3人に増やしたそうですが、アイスキ...
文学

【書評】アガメムノンの妻だなどとは思わないで『ギリシア悲劇 I アイスキュロス』

古代ギリシアで、それまで合唱による音楽中心の儀式に俳優の演技が加わり、演劇の形式が誕生しました。その中でも3大悲劇作家と言われるのがアイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデスです。アイスキュロスは3人の中で最も古く、それまで俳優1人と合唱...
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