歌川広重が安政3年(1856年)から制作した傑作「名所江戸百景」。現代の東京を散歩しながら、同じアングルを探して写真におさめみました。
40景 せき口上水端はせを庵椿やま
長いタイトルです。堰口はこの絵の神田上水の下流にある分水のための堰のことで、堰があった場所に今は江戸川橋公園という公園があり、取水口を復元した石積みがあります。
芭蕉庵というのは右側に見える建物です。松尾芭蕉がこの上水の工事に関わっていて、この辺りに住んでいたそうです。それを記念して、後年にこの芭蕉庵が作られました。椿山は、芭蕉庵の周りに椿が多かったためそう呼ばれていました。武家屋敷だった土地を明治の政治家である山縣有朋が購入して庭園を作り、椿山荘と名付けたそうです。今も椿山荘というホテルが営業しており、地形を生かした日本庭園が見事です。宿泊客でなくても入れますので、一見の価値ありです。
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